美術とデザインについてのメモ (#01)
20世紀前半の世界のデザインは教科書的にはこんな感じでしょうか。
● 産業革命とアーツ・アンド・クラフト運動。アールヌーボー(ユーゲントシュティール)。
● ドイツ工作者連盟からバウハウス。
● フォード自動車の量産からGMのスタイリングの時代へ。1930年〜1940年にかけてアメリカのインダストリアルデザイン第一世代が登場(流線型時代)。
今回自分がある程度まとまって調べたのは日本の戦前期までで、登場するのはグラフィックデザインのポスター作家が中心です。このほか、家具デザイナーや建築、彫金関係者は、後廻しにしています。
・杉浦非水 (1876-1965)。藝大の日本画から図案に転科。三越。カルピス。煙草専売局。アールヌーボー。ドイツ近代デザイン。グラフィックデザイン界の重鎮。
・平賀譲 (1978-1943)。海軍の軍人・造船工学者。癖の強い人物で設計思想を歪めた?
・片岡敏郎 (1882-1945)。タイ領事館。電通。森永。サントリー。スモカ。コピーライター。広告プロデューサー。軍国主義時代には「廃業広告」を出し引退。
・竹久夢二 (1884-1934)。イラスト。作詩。広告美術。玩具デザイン。中国の美術家が同時代に彼の作品を研究している。
・小林かいち (1896-1968)。1922-1928年頃一世を風靡したアールデコ風の絵葉書、絵封筒の木版作者。友禅の図案家。生前は無名だった。1990年代に再発見。本名:嘉一郎。うたぢの銘も。
・山名文夫 (1897-1980)。化粧品、婦人雑誌図案。資生堂。日本工房。アールデコ。
・山六郎 (1897-1982)。化粧品会社の図案。平凡社などで装丁。
・山田伸吉 (1903-1981)。一世を風靡した「キネマ文字」の発案者とされている(詳細不明)。大阪松竹座のポスター・印刷物。芝居の舞台装置・衣装デザイン。
・堀越二郎 (1903-1982)。航空技術者。
・里見宗次 ムネ・サトミ (1904-1996)。フランス、タイで長期間暮らす。国際的なポスター商業美術作家。アールデコ。藤田嗣治と親しかった。
・名取洋之助 (1910-1962)。バウハウスで学ぶ。写真家。日本工房。組写真。文章が書けなかった?
・栗谷川健一 (1911-1999)。映画看板業者の徒弟出身。ある時期までの北海道のイメージポスターを手がけた。
・糸川英夫 (1912-1999)。航空技術者。
・中原淳一 (1913-1983)。人形作家。イラスト。雑誌編集。少女趣味の美人画。
・小池岩太郎 (1913-1997)。教育者。インダストリアルデザイン研究。彼の教え子が1960年代に日本のインダストリアルデザイン第一世代になる。
・亀倉雄策 (1915-1997)。日本工房のデザイナー。戦後のグラフィックデザイン。